音楽理論講座ー音程 その2

Last-modified: Wed, 15 Nov 2023 19:42:15 JST (163d)
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音楽理論講座ー音程の続きです。

音程の種類

前回の「CとC#の度数」を答える問題で、これらをただ1度と記載するのには音程が通常の1度より半音高い都合上問題があると述べました。「ではここに半音の差を表す表現を書けばいいじゃないか」と思うかもしれませんが、ことはそう単純にはいきません。

実は、度数ごとに、音が下がっているか、上がっているか表す表現が違うのです。 それをまとめたのが以下の図になります。

2023_502_forSEAPMUSIK.png

これを踏まえて先ほどの問題を解いてみましょう。まず、CとC#は同じ音なので1度で完全系の音だと理解できます。さらに#の符号を見て、普通の1度より半音音程が広いのでこの音は増1度と答えることができます。

音程の種類を考える意味

ここまで長々と音程の西洋音楽理論上での表し方を書いてきましたが、勿論これも単にそういう表し方というだけでなくて、これらの音程の名前はその音程がもたらす効果を考えて名前がつけられています。例として以下の音楽を聞いてみましょう.

 

これは教会音楽「キリエ4」です。いかにも教会音楽らしい、厳めしい感じが伝わってきたでしょうか。さて、このキリエ4、楽譜に注目してみると、全て音が完全音で構成されています。